TM-841 のレストア
2週間ほど前、JR0BQU 成澤氏からTM-841(1991年発売)を貰った! (預かった?)てきました。 同じケンウッド社のマイクを捜してJR0BQU氏を訪ねましたが、マイクにプラスしてマルチ・バンド・トランシーバーがオマケでついてきました!
さっそく帰宅後、電源投入するが残念ながら完全に不動。 レストアによる完動を目指して分解して判ったのが430/1200MHzに145MHzの入ったトリプル・バンダーだったこと。 TM-841は大きくバラすと3個に分かれます。まずはパネル部、コントロール部、3BANDのユニットが入る本体。 本体、コントロール部ととても良いできですね。
分解してまず目に入ったのがコントロール部の 膨らんだリチウム電池、周辺は電解液が流れて基板が汚れている、生産から20年経過し電解液で基板のパターンが腐食で切れていなければ良いのですが。
リチウム電池には直接ハンダ付け出来ません,手持ちのデンチケースは1つしか無いので「電子回路の師匠」にお願いしてリード線付きのリチューム電池を数個入手。
水晶発振子には電解液が溜まりケースを腐食、パターンも切れる寸前。
綿ボーにベンジンを湿らせ、そっとクリーニングして行きます、結果的にはパターンは無事でした。
次はパネル部の分解です。
この設計は悪いですね、悪いというのはメンテナンス性ですが、販売後のメンテナンスは考えていないのでは無いかと思います。 プッシュボタンの押さえにスポンジを使っています、当然経年変化でボロボロとネチャネチャ。
アマチュア無線だから「安く作るために仕方無い」とはいえないでしょうね。
液晶はバック・ライトが切れています、見ると懐かしいムギ球を6個使ってます。 レストア関連のHPを検索するとムギ球をLEDへの交換をお勧めしてます。 私は手持ちのムギ球を接続、規格電圧は判らないので適当に電圧をかけてテストし接続しました、これで液晶表示が良く見えるようになった。
そして、パネル部内の2個目のリチウム電池を交換。 この時点で再度、電源投入するも何かのショックで時々動作するが非常に不安定動作。
様々チェックする中で、ようやく12Vから8Vに落とす3端子レギュレータの不動なのが判りる。 そこで回路を切り離して確認を進めと3端子レギュレータの電解コンデンサーの不良を発見、 電解液は漏れていが、漏洩電流が多く3端子レギュレータの動作不良につながったようです。 そのコンデンサーと周辺回路の電解コンデンサーを念のため交換。
今回、対処出来なかったのがプッシュボタンの処理です。ボタンを抑えるのに薄いスポンジを使っているのですが、経年変化で融けしまっています。 ケンウッドに在庫はありそうですが今回はパネル面にビニールカバーをしてボタンが抜け出ないように対処。
不動なのは「電源SWを押してもOFFが出来ない」 これは回路図が無ければ判明しそうも無い。 外部にSWを設けることで 「一件落着!」
2日ほど楽しんだレストアでトライバンダーが生き返りました。
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